2016.02.16

「春告げる雪」と「即興 巻きもの展」

つい数日前は上着要らずの
お散歩日和で
はやくも春がきた!なんて
嬉しく思っていたら、
一転、不意を打たれたような
牡丹雪。

 

けれど、気温のおかげか
幸い積もらず、
ひと安心しました。

 

牡丹雪は
その大粒の雪の姿とは
うらはらに季語は春。

 

「春告げる雪」とも言われるそう。

 

今日はいつになく
取り留めもない文章に
なってしまうこと
ご了承ください。

 

ご報告が出来ぬまま
時間ばかりが経ってしまいましたが、
1週間前の2月10日の
下野新聞 生活情報紙 ASPO
“気になるショップα”の欄にて
bacoの紹介をしていただきました。

 

担当記者さんの
丁寧に記事を作られる過程。
沢山思いを寄せてつつ取材される姿勢。
とても印象的でした。

 

bacoという1つの屋号に
わたしたち夫婦それぞれの
好きなことを詰め込んでいるので
初めて知る方には驚かれたり、
理解していただくのに時間が
かかったりします。

 

そんなbacoのことを
じっくりと聞きだしてくれて、
そこから噛み砕いて
1つの記事に纏めてくださいました。

 

その記事の中でも
ご紹介をいただいた場所。

 

bacoには2階のgalleryより
またさらに奥の展示室があります。

 

setu

 

未だ完成形ではない場所。

 

変化させてゆく作業を
ゆっくり楽しみながら
育てていこうと思う空間です。

 

この展示室には
モデルがあります。

 

幼少期、
母が縫製の仕事をしている傍で
過ごしていた1roomの平屋。

 

この世に生を受けた頃から
7才までを過ごした その平屋が
わたしのrootsなのかもしれません。

 

大工だった 祖父と父が建てた
その野暮ったい外観にも
愛着があり、妙に落ち着く住まい。

 

その部屋に今は亡き祖父が当時
心遣いで作りつけてくれた
どっしりと構える木製収納。

 

南向きの窓辺にある
その木製収納の上に座って
日向ぼっこをして過ごしたり、
自分の部屋が無いので
おもちゃを目いっぱい広げて
遊び場を作って過ごしたことも
穏やかな記憶として残っています。

 

その部屋を当時は狭いと思ったり
惨めに思ったことはなくて、
むしろ、自分の部屋が用意された
新しい住まいに移ることを
寂しく感じた程でした。

 

27歳でbacoを始めた頃を
振り返ってみると、
今思えば、とにかく必死で
自然と背伸びをしていた気がします。

 

開放感のある既存のgalleryとは違った
等身大でいられる展示室を作りたくて
低予算ながら、
昨年増設を決意した空間です。

 

chakka-chakka.jp
コウノストモヤさんが
作ってくださった壁面什器は
遊び心があるなかにも
コウノスさんらしい
背筋がぴしっとする
良い緊張感があって
完成した、その時のことは
bacoのなかでは
屈指の出来事となりました。

 

基本的には展示会などの間のみ
開放することにしていますが、
ありがたいことに気になる存在と
感じてくださる方も少なくないようで、
今回の紙面掲載というきっかけも手伝って
3月31日までの期間限定で
openしています。

 

織作家のhoen?さん
linenのお洋服を縫われているpaumeさん
県内で活動されている 2人の作り手さんの
春に似合うストールを展示した
「即興 巻きもの展」になっています。

 

その即興という言葉の通り
わたしの思いつきで始めたもので
常設展の延長線にある展示ですが、
よかったら遊びにいらしてください。

 

そして、ここのところ
寒暖の差が大きいので、
どうぞ体調を崩さないよう
お気をつけてお過ごしくださいませ。