
2018.04.12
「流雲」に よせる話 その二
先日の話のつづきをしてみようと思います。
吉田麻衣子さんの工房を訪れる約束の日のこと。
どんな話をしよう。と考えながら
娘の朝の支度をこなす日常の時間に。
2015年 bacoにて開催した吉田さんの
個展「相関」時に展示された
立体作品は一文字で表すと凸。
逆の凹だったら‘何か 乗る’図が
一瞬 浮んで、すぐに消えました。
その残像を忘れてしまわないように
何度も頭の中に再現しつつ、
「吉田さん、どんな風に思うだろうか」と半分の躊躇。
吉田さんのもとへ向かう車内では
いろいろな思いが交差して
頭の中は、押し競饅頭状態。
工房へ到着、
拙い言葉で浮かんだイメージを伝えます。
「わずかでもへこみがあれば、それは器になるんですよね。
人も、きっとそうですね。」
そんな風に私の話を受け止めてくださいました。
・
しつこいかな。と自分でも心配になるくらい
つくり手さんを好きだという自覚があるのですが、
それにちかい気持ちをよせる料理家さんが居ます。
そして その料理家さんが
‘私も負けているかも’と思ってしまうほど
吉田麻衣子さんの世界に
惹かれていることを知っていました。
‘何か 乗る’の、何かとは
まず、たべものではないか。
個展「流雲」によせて
凸と凹の発想から生まれた
object-plate。
2017年 6月 企画の発案。
2017年 10月 試作品の完成。
そして、2018年 1月
料理家 ILG+ noriさんの監修にて
ある種のinstallationが実現。
その記録として 全篇15分の映像を
会期中の開廊時間 上映しています。
こちらでは45秒のteaser movieを。
今回の個展「流雲」が 2人の作品の最初の接点であり、
あらたな門出となるように。と
とある部分に秘めています。
吉田麻衣子 陶磁器展「流雲」は
4月22日まで。
陶芸家 吉田麻衣子さんの作品。
料理家 ILG+ noriさんのinstallation。
心躍る この思いを
共有できたなら 嬉しく思います。